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-2021.12.1-
一級建築士として答える事 一個人として答える事
こんにちは、京都、亀岡市の設計事務所 FORMA 一級建築士事務所
合気道建築家の中西義照です。
ご依頼いただいたお施主さま、普段から親交のある方から質問を受けることがあります。
質問の内容は、建築、家に関する事。
「中古住宅買おうと思っているけど不安。 どこに注意したらいい?」
「古民家を改装したいけど耐震改修しなくちゃだめなの?」
この前、そんな相談に対して一級建築士としての責務、経験に基づく事例や類推できる事を説明していたところ。
所員に質問者は、ほぼ購入の意思を固めているのだから。
プロとしての固い意見じゃなくて、個人の見解を確かめたいだけだよ。
と言われました。
たしかに質問者はプロに見立てを聞きたい場合と プロだけど一個人としての意見を聞きたいという場合がありますが。
なるたけ専門家の立ち位置で俯瞰的に見て類推できることを風呂敷に並べてそこからどうするかの判断は任せるか、一緒に考えるという立場をとることが多いです。
個人の見解を求められているのに専門家の意見を言う事ってミスマッチと言えばそれまでだけど 個人の意見とは言いつつも設計事務所を営んでる事は相互に理解している中での回答は専門性を消すことは出来ません。
もし、こちらの安易な言葉で不利益を被ることは避けたいと考えてしまう。
この問題、非常に悩ましいです。
器用でない僕は、そんな直ぐに専門家と個人のスイッチを切り替えられない。
仕事中に受ける質問は特にそう感じます。
でもそんなこと考えずに思ったことを言える人って存在するんですね。
所員がその人なのですが。
先日も土地を購入された方がいらっしゃって土地を決めた理由の一つが所員の一言
「こっちの土地の方がいいですやん!!^^」
しかも所員は言ったことさえ覚えていないという・・・
こんな人のまねはできませんが僕なりにどうすればそんなスイッチングが出来るか考えてみました。
まず、答える前に質問に対して質問を返します。
質問者の真意と本心、希望や想い、こうしたいという本気度等々
ああ、この人は個人の意見を求めてる。 専門家の見解を聞きたい。 と見えてくるような気がします。
そこを理解することから始めたいと思います。
なんなんですかね^^